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今回の記事は「帝王切開を経験した方が自然分娩で産める!~VBACとはなにか~」についてです!
帝王切開でお産をした方は次も帝王切開で産むというのが一般的ですが、自然分娩で産むこともできるのです。
突然ですが、「VBAC」という言葉を聞いたことはありますか?お産に関する言葉です。
「VBACとはどのようなものなのか」「成功するために必要な条件や方法があるのか」について今回はVBACについてご紹介します。
よろしければご覧ください(^_^)
VBACとは
一度帝王切開を経験したお母さんが、次の妊娠で経膣分娩できたことを「VBAC」と言います。
つまり帝王切開後に経膣分娩を試みることを、
「TOLAC: Trial of labor after cesarean delivery」といい、TOLACをして成功したのが VBACと呼びます。
経膣分娩とは?
腟を経由して、赤ちゃんを産むことです。
「下から産む」などとも言います。
VBACで産むメリットとデメリット
もちろんこのお産にもメリットとデメリットが存在します。
メリット
やはり最大のメリットは、帝王切開を回避できることです。
帝王切開で出産すると、手術後はすぐに歩くことができず、横になっている時間が長くなってしまいます。横になっていることで心臓から遠いふくらはぎなどの下肢の血液の流れが悪くなってしまいます。
妊娠後期の身体はお産に備えて血を止める準備を始めるため、血液を固まらせる成分が増え、血栓ができやすい状態となっています。
血栓ができてしまうと、血液に乗って肺へたどり着き、「肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)」となるリスクが高まります。
その他にも、「癒着胎盤」「膀胱損傷」「子宮摘出」「子宮破損」などのリスクも伴ってきます。
しかしVBACではこうしたリスクがないため、産後も動くことができ、初乳を与えることもできます!
身体への負担も経腟分娩と同じであるため、帝王切開と比較すると入院期間が3日から5日短くなる傾向にあるようです。
デメリット
デメリットは、子宮破裂について見てみるとその発生確率は0.4%から0.5%と予定帝王切開と比較して約2倍になります!
VBACでの出産時に子宮破裂が起きたと判断された場合には緊急帝王切開へと切り替えられます。
赤ちゃんの心音の悪化やお母さんの痛みの強さや出血の量などが緊急帝王切開に切り替える判断材料の一つとなります。
子宮破裂が起きても、母子ともに健康な場合もあれば、亡くなってしまうケースもあります。
母体の死亡確率は0から0.01%と低い確率ですが、赤ちゃんの死亡確率は0.5から0.6%と予定帝王切開よりも1.7倍高い数値であることが報告されています。
VBACが受けられる条件
VBACを受けるためには妊婦さんに対しての条件があります。
・前回の帝王切開の理由が骨盤位などで、骨盤の大きさや産道の問題ではないということ
・既往帝王切開が1回であるということ
・前回の帝王切開が通常の子宮下部横切開で、術後の経過が良好であること
・既往帝王切開の他に経腟分娩のリスクがないこと
・帝王切開以外の子宮切開創がないこと
・本人が強く希望し、家族もそのリスクを十分に理解していること
・緊急帝王切開および子宮破裂に対する緊急手術が可能であること
これらの条件に全て当てはまってはじめて、VBACを検討することができます。
一つでも条件から外れている場合には、検討する事が難しくなってしまいます(>_<)
またVBACが可能な病院を探さなくてはいけません。
緊急帝王切開に切り替わる可能性があるので輸血・手術場の準備や麻酔科医、小児科医などが手術室に待機している状態をとれる施設など、緊急時に迅速な対応ができる施設を選ぶことが重要になってきます。
VBACの費用
費用は一律ではありません。一般的な経腟分娩でも吸引分娩や、陣痛促進剤の使用などお産によって選択される処置が変わってくるためです!
また、病院によってもお産にかかる入院期間や費用が異なるため、大きく変わります。
確かなことは、一般的な経腟分娩よりは高額となるということです!
※帝王切開と違って手術ではないため、保険の適用にはなりません。
最後に
今回の記事はいかがだったでしょうか?
なかなか知らない方が多いと思いますので参考にして頂ければなと思います(^_^)
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